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普通に怒られた日でした。
患者さんに。
何で怒られたといえば、アナムネを取る際に入院の経緯を聞いたら、本人と付き添いの奥さんに「この病院は何で入院したかも知らないんですか」と。
まぁ、本人からしたらいろいろと聞かれるのは嫌だろうし、医者から告げられて入院なのだから看護師が知らないわけ無いだろうと、思うのも仕方ないし普通だと思う。こちらも入院時のアナムネを取るときはある程度どんな経過で、どんな目的なのかを調べてから訪れる。が、患者さんがどんな理由で来ているのか、また医師の話をどのように受け止めてきているのか知りたくて経緯を尋ねている。他の理由もあるけれど。
医師の話ひとつとっても患者さんにとっては受け止め方もそれぞれで、解釈の方法もそれぞれだ。それを知るのも必要だと思うわけなのです。
今までいろんな方のアナムネを取ってきたけれど、このように最初から注意というか、語気も荒く怒られるのは初めて。ちょっと戸惑ってみたり。
皆さんにお聞きしているんです、と続きを尋ねる。が、どうやら彼の怒りは収まらないらしい。ずっとその事を繰り返し言われることとなった。
彼は肺の癌であり化学治療の目的で入院してきたことはわかっていた。その上で全開退院からの身体の症状や、痛み、不快感は無いか尋ねた。どうやらそれもいただけなかったらしい。
「俺は癌なんだから、身体はだるし、咳も出るし、痰もでる。痛い所だってある。そんなところも判らないのか。駄目だな」
確かに情報不足だ。素直に謝る。が、彼はずっと不満を零している。妻も頷いている。個室のため他の人はいない。彼に謝りながらも、今の状態を聞きたいことを告げる。そしたら、
「あんたたち看護師に言って医者に伝わるのか? 主治医に言えば十分だろう」
と、言われてしまう。
ううーん、さてどうするか。
悩んでしまう。
確かに主治医にうまく伝わらないこともある。かといって、主治医だけに伝えてもらっても困る。日常患者さんの状態を観察するのは看護師の仕事なのだから。
そこで、医師にも伝える事、看護師のほうにも身体の状態など教えていただきたいことを告げる。漸く彼から身体の状態を聞くことが出来た。
その後もいろいろと四苦八苦しながら情報を聞き出す。観察する。
内服薬の確認もする。持参してもらった薬を確認するため一度預からせていただくことを告げる。するとこれも彼にはいただけなかったらしく、眦がきっ上がる。
「この病院から貰ったのしか飲んでないのに、渡す必要があるのか?」
確かに。
他院のものを飲んでいないならば相互作用や飲み合わせの悪い薬は無いだろう。が、それだけでなく残薬の確認をする必要もあった。その事を告げ薬を預かった。
その後もいくつか質問し、漸くアナムネを聴取した。
ほっとした矢先、患者さんに、
「病院について疲れているのに、こんなこと聞いて。気が利かないな。そもそもそんなこと聞く必要があるのか」
と、言われた。
確かに疲れているところ、気分の悪いときにいろいろ訪ねるのは悪いと思う。思うが、聞かなければ判らないところもあるとも思った。
余裕があるならば暫らく時間を置いて患者さんのところに尋ねるべきなのだろう。しかし、バイタルなどは出来る限り入院時のものが欲しい。然程調子が悪く見えず、また化学治療目的だったため大丈夫だと思ったのもいけなかったかもしれない。
今まで尋ねたことに対し、とんとんと返事を返してくれる患者さんばかりだったので、よい勉強になったと思う。思うが、恐らく再び彼のような人に出会ったときは右往左往するんだろうなと、思ってみたりもする。
これからはもっと気をつけなければなと、反省もした日であった…です。
そいうば、この患者さんはシャンプーや化粧など匂いに敏感らしく、看護師、医師など病院スタッフだけではなく、病院の全ての人のシャンプーを無臭にしろ、化粧の匂いをさせるな、とおっしゃってました。
流石にそれは無理です、と告げたところ、俺は気分が悪くなるんだ、とまたまた怒られました。怒鳴るほどではないけれど、怒られるのも辛いです。
でも、流石にシャンプーを無臭にするのは無理かなぁと、思うのです。
その後彼の部屋(個室)に再び訪れると、今度は、くさい、といわれました。何かつけたか、と。
さっきと変わらず何もつけてないので、はて、と思い、何もつけてませんよ、といったところ、じゃ、他の人の匂いを付けてきたな、部屋に持ち込むな、といわれました。なんか化粧だか香水の匂いがしたらしいです。
でもでもそういわれても、これまた難しいなと思ったり。
匂いに敏感な人にとっては辛い事なのは判るし、出来る限り快適な入院生活を提供できたらとは思うのですが、中々難しいと実感しました。
さて、明日はどんな日になるのやら~。
寮から病院に行く通りに葬儀屋さんがあります。別にその前を通らなくても病院に行くことは出来るのですが、何となく道が近いのでよく利用します。
で、よく見かけるのが、看板。
通夜とか告別式の前夜から道に飾られている、あの看板です。○○家とか書かれているやつ。
その看板がやはり葬儀場が近い所為かよく見かけます。はい。
で、昨日の話になるのですが。
昨日は準夜だったので昼過ぎに家を出たわけですね。のんびりのんびり自転車をこいで行くわけですよ。最近暖かくなったなぁ、とか、今夜は患者さん落ち着いているといいなぁ、とか。思うことはもろもろです。
のんびりのんびり自転車をこいでると、まぁ、いつもの看板が目に入ったわけですね。病院の近くのこともあって、患者さんが亡くなるとよく利用している気もします。その所為か、看板のお名前を見てしまうのが癖になっているんですね。多分。
何気なくその看板の名前を眺めてみる。
○×様。
その名前にふと病棟の○×さんを思い出す。まぁ、ありがちな苗字だったので別の人だろうと、勝手に思う。まぁ、それもそれ。先日PEG(胃廔)増設のオペをしたばかりだし、前日見たときはそれなりに元気だった。
「もうちょっとして落ち着いたら家なり施設なり帰るのかな~」
なんて、暢気に思っていた。
そのまま病院へ。
白衣に着替えて、時間までお茶飲んで。
そしていざ仕事…と、ナースステーションの前にある病室の空白に首を傾げる。
あ、◇◇さん、すてっちゃったのかな、と思う。
ステル、というのは「亡くなる」という意味なのですが、正式には、ステルベン、というそうです。ドイツ語だっけな? で、それが短縮されて、すてった、とかステル、とウチの病棟では言われている。
とりあえず入職当時は意味の判らなかった言葉ではあるけれど、今はしっかり使えてます。余り使いたくないけど。
そのまま空白になった病室を眺める。丁度ナースステーションの目の前にある病室はそれなりに病状の重い人が眠っている。
◇◇さんも癌の末期でいつ亡くなってもおかしくは無かった。昨日日勤から帰るときは僅かに反応はあった。だから、まだ大丈夫だと思っていた。
のに。朝方亡くなってしまったらしい。
一時的に元気になって家に帰れるかもしれない、退院の許可が下りた、そんな時。病状が悪化してしまった。肺炎になってしまったのだ。その後彼女は帰れぬまま亡くなってしまった。帰るのを楽しみにしてたのに。
ぼんやりとあいてしまったベッドを見る。既に綺麗にベッドメイキングをされたベッドはもう既に次の患者さんを待っている。
寂しいなぁと、思う。
それから、その時になって、もうひとつ気がついたことがあった。
◇◇さんの前のベッドも空いているのだ。
あれ? と、思う。
あそこにいたのは誰だっけ??
少しの間考える。そしてすぐに思い出した。先日胃廔のオペをした○×さんではないか。
ということは、先程見た看板の○×さんとは、彼女のことか。
いや、まて。先日オペしたばかりで、昨日だっていつもと変わりなく経管栄養の食事をしていたではないか。
思わず傍にいた日勤のNSに尋ねる。
「○×さんどうしたの? どっか移動したの?」
多分部屋移動したのだと思いたかったのかもしれない。
が。
「昨日の夜、吐いちゃって容態変わっちゃったみたいだよ」
との事。
日報を確認しても、「永眠」と書いてある。
逝っちゃったか。
寂しく思った。切ない。
人の死は未だ慣れない。慣れたくも無いけれど。
そんなことを思いつつ、仕事へ意識を戻す。
そんな日々。
帰りは別の明るい道を通って帰ったので看板を見ることは無かった。
いつだかも先日なくなった患者さんの名前を看板で見てドキッとした。
安らかに眠ってくれることを祈るばかりです。
画像は家から見える桜の枝です。
まだ蕾は固いままです~。
早く咲かないかな。
ウチの仕事の体制は基本的に3交代です。希望で2交代も可。
でもって、日勤が8:30~17:00、準夜勤が16:00~23:30、深夜勤が23:00~翌日9:00までとなっています。まぁ、そんな感じ。
で、仕事の友人と話すときは普通に、今日準夜なんだ~、とかと話します。が、おいらが何の仕事をしているか知っていても、準夜なんだ、といっても余り判ってくれない友人も大半(笑)。まぁ、当たり前ですが。
普通に夜勤なんだ、といえば理解してもらえるのかなとは思うのですが。ただ、この場合、夜勤というと、16:00~翌日朝までと思われることも多い。何となくそんなイメージなのかな?
なので、大半は、今日は昼の仕事なの、とか、夕方から仕事~、夜の仕事です、とか言うようになった。
ま、そんな感じ。
で、友人にですね。
「今日はいつから仕事?」
と、聞かれたものですから、張り切って応えたんですよ、おいら。
「今日は夜の仕事なの」
と。
で、友人M郷さん。伊達に関西人ではありません。切り替えしが早かった(笑)。
「え、夜のご奉仕??」
「そうそう、夜中にベッドで眠っている彼にこっそり忍び寄ってオムツ開いて、きゃ、言えない」
とか言ったら、爆笑されました。
「オムツプレーかいな!!」
オムツプレーって、どんなプレイだ、と思いつつ、「ちゃんと綺麗に洗ってあげるの」と言って置きました。
まぁ、夜中は下手に患者さん起こしたくないのでこっそりと、尿量の多い人だけのオムツを交換したりしております。オシモを洗うのは基本的に日勤帯で。汚れがひどいときはそのつど洗いますが。
とりあえず友人がうけてくれたので良しとします<そうなのか??
で、関係ないのですが、ウチの妹はおいらの「夜の仕事」発言に、
「なにしてるんじゃ~」
と叫んでました。
何もしてませんよ。
夜中にこっそりベッドの傍に忍び寄るぐらいですよ(巡視)。
なんもしてません。
まぁ、普通に話してると、凄く誤解されそうですけどね(笑)。
あ、でも。
まだ実家から仕事先に通勤していた頃(今は仕事先の寮にすんでます)、不規則なおいらの帰宅時間に近所の叔母様が不審げに見ていたことを思い出します(笑)。
この子、こんな時間から仕事? こんな時間に帰ってきてるの?? と、思われていたんだろうなぁ(笑)。
今はなんだか知らないけど職種がばれている模様です…そんな不審げな顔をしないでね~(笑)。
因みにおいらは夜の仕事をするには体重オーバーですから!!(げふん)
今日は土曜なので午後から看護師の数が減りました。
まぁ、ウチの病院は一応200床以上ですが然程大きくは無いので、看護師自体も少ないです。本音を言えば、増やして欲しい。
まぁ、師長に「無理」と軽く言われましたが。
無理じゃなくて、そこを何とか!!
そんな状態です。
で、土曜日の午後どれだけのNSが病棟に残るかというと…。
4人。
そんだけ。
どこの病院もそうなのか判らないけど、ちょっと辛い。
ひとり当たり25人ほどの患者さんを診る。ひとりひとりと喋っている溶融なんか無い。怒涛の時間。因みにうちの病棟は50人ほど患者さんが常時います。+
本当はさ、ひとりひとりと少し喋って、患者さんの気持ちとか少しは理解したいなとか思うわけですよ。でも、そんな余裕ない(涙)。
おまけに今日は調子の悪い人(いや、病人だから、あれだけど…)が続出。
気持ち悪いとか痛いとか、胸やけがするとか。
Drの指示を確認しつつ、プリンペランとかブスコパンとかもろもろ点滴してました。
で、そんなかんだでばたばたしていたとき。
ひとつのNSコールが。
なんだなんだ、と。
コールに出る。応答が無い。
「もしもし? どうしました?」
「………」
あれ??
この患者さんは話せるはず…?
慌てて部屋に駆け寄れば、ベッドにどべっと寝ている患者さんがひとり。こちらに気がつくと笑顔で、
「水とって」
………あんさん手を伸ばせば届くでしょ。
動けないわけじゃないよね?
動かないだけなの??
でも、もしかしたら調子が悪くなったのかもしれない。
「お水? これでいいの?」
彼女のペットボトルを渡す。ふたの変わりにストローがさしてあるわけです。それもストローのふたつき? 形容したがい。まぁ、そのおかげで寝ながら飲んでも零れることは無いのですが。
でも、寝ながら飲んで誤嚥して肺炎にでもなったら大変、ということで。
「お水飲むからベッド上げるよ」
ベッドの背を上げようとしたら。
「大丈夫、起きれるから」
彼女、起き上がりました。
起き上がりました。
………やっぱり動けるんかいっ!!(心の叫び)
「動いて辛くないの?」
笑顔で聞くおいら。
確かにさっき検温したときはなんとも無かった。熱も脈も血圧も普段と変化なし。
「うん、大丈夫」
彼女はにこりと笑う。
「ただ、水取るのめんどくさかっただけ」
………。
思わず無言になるおいら。
「ありがとう」
彼女は笑って水を飲んでいる。
「…これからは動けるときは自分で取ってね。動くこともリハビリだから」
何となく疲れて応えるおいら。
そうね、そうね。そんな感じよね。
でも、起き上がれるならお水取れるよね…。
「じゃ、また来るからね」
そんなことを呟きながら病室を去るおいら。
と、再びNSコールが。
さっきの彼女だ。
なんだ、と踵を返せば、
「お水ありがとうね」
にこにこと、笑っている。
ええ、悪い人ではないんです。無いのですよ。
のんびりしているというか、おおらかというか、何と言うか。
でも、でも、と思ってしまうのはこちら側の都合。
土曜日の午後で人がいないから、とか、他の患者さんが苦しがっているから、とか、他の患者さんには関係のないこと。
勿論命がかかっていれば、お水より生命確保ですが。
「また、用事があるときは呼んでね~」
おいらもつられてにっこり。
にっこりにっこり。
そしてそのまま腹痛に苦しむ患者さんの場所に走るのであった。
身体が重くて(標準体重オーバーなのよ)ちょっと辛かった…ダイエットしろ(涙)。
なんだかんだで、今日も忙しかった一日でした~。
明日は夕方の仕事だ(げふ)。